障害福祉に関するアンケート調査に回答しました

在住する市よりアンケート調査の依頼がきました。

障害福祉に関するアンケートです。

身体障害、知的障害、精神疾患、難病などの児童に送付しているということで、息子宛に届いたものです。

でも、息子は答えられないので、親が代弁することになります。

記入の但し書きにも、本人を主にサポートしている方が回答してくださいとあります。

アンケートの目的は、令和3年度以降の市の障害者計画の策定の一環として、「障害のある方の生活の様子や福祉サービスに対する意見」を調査するということでした。

さて、中身を見てみると・・・今ある行政の福祉サービスが、ずらっと項目別に並んでいます。

このアンケート調査に答えることで、実際に今どんなサービスがあるのか、確認できそうです。

もちろん、今、利用しているサービスのメリットやデメリット、改善点も思いっきり書いて提出したいですね。

それから、こんなサービスあったらいいなぁ・・・考えるキッカケにもなりそうです。

福祉サービスはいろいろあるのだけれど・・・

最初、サッとアンケートに目を通して思ったのは・・・

「ふ〜ん、色んなサービスがあるんだな〜」でした。

項目だけをみると27項目もあって、充実しているような印象を持ったのですが・・・、だんだんとページをめくり、回答していくうちに・・・

「あれ〜?うちの息子が利用できるのって、そんなにないな〜」

一瞬で「たくさんある」が「そんなにない」に変わってしまいました。

一口に障害と言っても、「視覚障害」「聴覚障害」「肢体に不自由がある場合」うちの息子のような「知的障害」や「先天的な疾患を持つ場合」や「発達障害」「精神疾患」や「難病」・・・etc・・・

きっと、私には想像もできないような、過酷な障害を持つ方もいるでしょう。

それを考えると、逆に利用できるサービスが27項目って少なくないですか?

生まれてから、何十年も生活していく障害者の人生は、この27のサービスにおさまるのでしょうか?

障害は、それこそ千差万別、それぞれの人の数だけあるのに、種類だけでなく、度合いや年齢によっても、状況は変わってくるのに、これだけじゃ、やっぱり足りないんじゃないだろうかと、思い始めました。

このようなアンケートが実施されるも、サービスの改善のためでしょうし、これは、この機会を利用して、思いのたけをたっぷり書いて提出するべきですね。

福祉サービスを利用したくてもできない現状

実際問題、うちの場合に照らし合わせてみても、実際に利用している、利用できるサービスは限られています。

27つの福祉サービスのうち、息子が利用しているのは「放課後デイサービス」と「障害児相談支援」です。

「障害児相談支援」は、直接息子の日常には関わってこないので、ほぼ「放課後デイサービス」のみを利用しているといった現状です。

実は、その「放課後デイサービス」も空きがないと利用できないし、人気のあるデイサービスは、すぐキャンセル待ちの状態になってしまいます。

「移動支援」や「短期入所」「日中一時支援」も利用証を発行してもらってはいるのですが、すぐに予約が取れるものでもないので、結局、利用するにはいたっておらず・・・

特に「移動支援」は、ヘルパーさんの人材不足が解消できないという問題があるようです。

・・・供給が少ないので需要も掘り起こせないという悪循環ですね。

利用が土日に集中するということもあるでしょう。

また、利用する形態が余暇活動に限定されているので、ある意味、シンプルに移動支援して欲しい場合は、利用できないというデメリットがあります。

利用したい障害児はいる、うちも含めて、潜在的には、きっとたくさんいるんだろうな〜と思うんです。

でも、「サービスする側の受け入れ態勢ができていないこと」と「ルールの基準が煩雑なこと」で利用に繋がっていないという、非常に残念な現状です。

成人になって受けられるサービスが変わっても

今回、アンケートに回答してみて、だいたいどんなサービスがあるのか、網羅することができました。

一見すると、たくさん福祉サービスがあり、充実しているようにも見えるのです。

でも、実際のところ、どうなのか。

利用している人にしかわからない実情が、やっぱり、あるんでしょうね。

これから、息子もだんだんと成長していって、18歳を越え、受けられるサービスも変わってくると思います。

何年か後にはたぶん、どこかの「就労継続支援(B型)」や「就労継続支援(A型)」に就労して、毎日を過ごしていると思います。

息子にとっては、毎日を過ごす大事な居場所になるわけですが、「就労継続支援(B型)」や「就労継続支援(A型)」も福祉サービスの一環です。

そのときにも、実際に就労してみないと分からない現状が、良かれ悪しかれ、横たわっているように思います。
(※就労継続支援事業については「障害者の就労支援ってなに?」も合わせてご参照ください。)(新しいタブで開く)

たとえば、具体的なところでいうと、安定した雇用にはならないこととか、生活していけるだけの収入にはならないこととか・・・

制度的にも、この就労支援事業のあり方には、いろいろ問題が多いようにも思うんですよね。

息子の場合、これらのサービスに頼らざるを得ないのはわかっているのですが、実のところ少し抵抗感があって、・・・親としてはジレンマを感じています。

今から心配しても始まらないのですが・・・。

本当に必要な福祉サービスって何だろう

アンケートの裏表紙には、1ページ分の自由意見を書くスペースがありました。

ここに思いっきり「これが今一番必要なサービスです!」と書きたかったのですが・・・案の定、私自身もよくわからないんです。

瑣末な要望はあるんですよ。

  • 一人で留守番ができないので、たとえば、仕事で帰りが遅くなるときの隙間時間に一緒にいてくれるベビーシッター制度のような仕組みが欲しいとか・・・
  • 一人で友達と遊びに出かけられるようになって欲しい、兄貴的な友達が欲しいとか・・・

本当に必要なのは、何でしょうね。

彼ら自身にとっての本当の幸せって何でしょう。

健康で、美味しいものが食べられて、好きなことができて・・・

うちの息子なんかは、それで毎日を満足しているように見えるんです。

彼らは、不満をあまり言わないので、本当のところの気持ちが何か、周りの人は分かりにくいんですよね。

「障害者の幸せって何か」を一人でも多くの人が考えることでしょうか?

彼らの幸せを考えることは、人類の幸せを考えることでもあるようにも思います。

・・・と、思いっきり、横道にそれてしまいました。

答えの見つからないところにたどり着いてしまいました。

でも、障害者の幸せが何か、突き詰めて考えることは、重要ですよね。

その上で、必要なサービスは何か、あたらめて考えてみたいと思います。

この答えは、すみません!

ひとまず、保留でお願いします。

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