『目の見えない人は世界をどう見ているのか』
何気ないタイトルですよ、本当に。
一見すると、目の見えない人のことを書いた、ごく普通の専門書のようです。
でも、実は、いきなり冒頭から裏切られます。
この本に書かれているのは、タイトルのテーマどおり、目の見えない人の世界のことが書かれているのですが・・・
でも、まずこのタイトル、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』って、
どこかおかしくないですか?
目が見えない人なのに、どう見ているのか、って問いかけているんですよ。
はなっから「目の見えない人でも見えている」という前提ですよね。
さらっと意味ありげなタイトルがつけられているんです。
この本では、伊藤亜紗さんの「好奇心」と「変身願望」が存分に発揮されています。
そして、私たちの常識や既成概念を小気味好く揺さぶる!面白い本です。